エコロジーTV特集 No.2(2006/10/24公開)
海の流れを見つめ続けて
―海洋物理学者 宇野木早苗氏に聞く―


ゲスト:宇野木早苗さん(元東海大学教授)
聞き手:菅波 完さん(諫早干潟緊急救済東京事務所

 宇野木早苗さんは海洋物理学者として長年、瀬戸内海や長良川、川辺川など、日本各地の海や川の調査・研究に携わってきた方です。近年は「有明海異変」の問題に取り組み、干拓事業による諫早湾の閉め切りが、有明海全体の潮汐・潮流に変化をもたらし、環境悪化や漁業不振の原因となったことを、科学的に解明しました。有明海漁民・市民ネットワークのメンバーとともに自ら漁業者へのヒアリングを行い、裁判でも証言を行うなど、市民や漁業者とともに行動し、独自の研究を重ねています。2006年春には、有明海問題を一般の人にも分かりやすく解説した著書「有明海の自然と再生」を出版。このような業績が評価され、2006年秋、日本自然保護協会から自然保護に貢献した人に贈られる「沼田賞」を受賞されました。

 今回のインタビューは、2006年6月に静岡市にある宇野木さんの自宅を訪ねて収録したものです。聞き手は諫早干潟緊急救済東京事務所や有明海漁民・市民ネットワークで活動している菅波完さんにお願いしました。宇野木さんには有明海や瀬戸内海などの個別の問題だけでなく、見つめ続けてきた海や川への思い、これからの環境保護や研究者のあり方などを幅広く語っていただきました。

その1
(13分)
・諫早湾干拓・有明海問題への関わり
・有明海の潮汐の特徴とその変化
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その2
(12分)
・埋め立てや干拓による潮汐の減少
・諫早湾閉め切りがもたらした影響
・諫早湾干拓アセスの問題点
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その3
(14分)
・諫早湾干拓に対する研究者の姿勢
・有明海異変の原因を疫学的に考える
・諫早湾の開門調査について
・シミュレーションの限界
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その4
(11分)
・専門的な知識を分かりやすく伝える
・気象庁での災害研究
・瀬戸内海の環境問題への取り組み
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その5
(11分)
・瀬戸内海の潮流研究の成果
・開発や防災のための研究から
 環境保全の研究へ
・長良川や川辺川での調査研究
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その6
(9分)
・さまざまな縦割りの壁を越えて
・海の問題は漁師の話を聞くことから
・若い研究者に望むこと
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その7
(11分)
・環境保護活動での市民と研究者の協力
・漁師は海の環境の守り手
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その8
(7分)
・海の環境再生に向けて
・自然の力による有明海の再生
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宇野木早苗(うのき・さなえ)
1924年生まれ。理学博士。日本海洋学会名誉会員。気象庁を経て東海大学海洋学部教授、理化学研究所主任研究員を歴任。沿岸海域の物理現象の研究を進め、最近は沿岸開発事業が海洋環境に与える影響を調べて、問題点を明らかにしてきた。日本気象学会藤原賞、日本海洋学会賞など各賞を受賞。
有明海の自然と再生
宇野木早苗・著 築地書館・発行


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